NEC、スマートファクトリー実現に向けて工場の生産計画立案に量子コンピュータの適用技術を導入

近年、工場では多様化するニーズに素早く対応するために、マスカスタマイゼーションに対応できる生産方法にシフトしている。しかし、マスカスタマイゼーションに対応するためには、多品種で共有される生産設備のスループット最大化やリソース最適化など、計画業務が複雑化し熟練作業者のスキルに依存する傾向にある。こうした状況の中、日本電気株式会社(以下、NEC)は、グループ会社であるNECプラットフォームズ株式会社の工場での生産効率化に向けて量子コンピュータの適用技術であるシミュレーテッド・アニーリングマシンを活用したシステムを2020年3月に導入する。NECは以前からシミュレーテッド・アニーリングマシンの検討を進めてきた。[参考記事]

NEC、量子コンピュータの領域に本格参入

今回は、電子部品の基板表面実装装置を用いた生産における計画立案に、シミュレーテッド・アニーリングマシンを用いることで、最も効率的で無駄のない製品製造プロセスを算出し、計画内容に反映させることを行う。これにより属人的だったスキルをシステム化し、人材不足やスキル継承などの課題解決に貢献するという。

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