渡部市議提訴案を可決 個人情報持ち出しで平塚市議会、異例の賠償請求へ

総括質問で「市の主張は事実無根」と発言する渡部氏=3日、平塚市議会

 神奈川県平塚市議の渡部亮氏が市民の個人情報を不正に持ち出し、選挙に利用したとされる問題を巡り、市議会は17日、定例会最終日の本会議で、市が渡部氏に損害賠償を求める提訴議案を賛成多数で可決した。行政と議会の双方が厳しい追及姿勢を鮮明にした形で、改めて渡部氏の責任が問われそうだ。市による現職議員の提訴は極めて異例。

 渡部氏に対する損害賠償は、個人情報流出に伴う市民へのおわび状作製費など計約220万円。市は近く横浜地裁小田原支部に提訴する。採決は賛成20、反対4。昨年8月の辞職勧告決議で反対した無所属議員のほか、渡部氏と同一会派の一部が賛成に回った。

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