メジャー30球団が各100万ドルを球場スタッフへ寄付

新型コロナウイルスの感染拡大により、メジャーリーグの2020年レギュラーシーズンは開幕の見通しが立たない状況が続いているが、それと同時に、開催される試合に依存する形で給与を得ている数千人の球場スタッフにも経済面での不確実性をもたらしている。そうした状況を受け、メジャーリーグの30球団は日本時間3月18日、球場スタッフに対して各100万ドル、総額3000万ドルを寄付することを決定したと発表した。

メジャーリーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーは、発表された声明文のなかで「過去48時間にわたり、私はメジャーリーグのシーズン開幕が遅れていることにより影響を受けている数千人の球場スタッフを助けるために、全30球団の代表者からアプローチを受けていた」と明らかにした。そして、「野球コミュニティの最も大切なメンバーの一部である彼らを助けたいという動機により、各球団は100万ドルずつを寄付することを決めた。支援活動の詳細は各球団から発表される予定だ」と述べた。

当初、日本時間3月27日に予定されていたレギュラーシーズンの開幕は、新型コロナウイルスの感染拡大によって少なくとも2週間延期されることが発表され、疾病対策センター(CDC)による「今後8週間の50人以上のイベントの開催自粛」の要請を受けて、さらに延期されることが決定した。CDCの要請に従うのであれば、2020年のレギュラーシーズンは少なくとも5月中旬まで開幕できないことになる。

今回の全30球団による寄付のほかに、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会は「フィーディング・アメリカ」と「ミールズ・オン・ウィールズ・アメリカ」という2つの慈善団体に50万ドルずつ、合計100万ドルを寄付することをすでに発表している。アレックス・ブレグマン(アストロズ)、ランス・マカラーズJr.(アストロズ)、アンソニー・リゾー(カブス)といった選手たちもすでに支援活動を開始しており、球界による支援活動の動きは今後も拡大していきそうだ。

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