自民党はメディアに圧力をかける? メディアの忖度は? 社会学者・西田亮介氏が力説!

今回の選挙ドットコムちゃんねるは、東京工業大学准教授・西田亮介氏をゲストにお招きしてお送りしています。

テーマは「メディアと自民党」。実はこれ、ゲストの西田さんが出版した本のタイトル。

長年取材を続け、メディアと政治の関係に詳しい西田さんが、自著のセールスも兼ねて(!?)大いに語りつくします!

番組冒頭の様子をダイジェストでお送りします。続きは、YouTubeの「選挙ドットコムちゃんねる」で、ぜひご覧ください!

MC乙武絶賛の名著「メディアと自民党」ってどんな本?

乙武 「さあ始まりました、選挙ドットコムちゃんねる。今回も、スペシャルゲストの東京工業大学准教授で、政治とメディアの関係に詳しい社会学者の西田亮介さんとともにお送りします」

西田 「よろしくお願いします」

乙武 「さぁ今回のテーマはこちらっ!『メディアと自民党』。これは、あの名著のタイトルそのままなんですけれども……」

千葉 「そうですね、タイトルをそのままテーマに持ってきています。本日、お越しいただいているゲストの西田亮介さんですが、たくさんの本を書いていらっしゃって、こちらの『メディアと自民党』という本も執筆されています」

西田 「これはあの、僕の本を売っていただく回、という理解でいいでしょうかね」(爆笑)

乙武 「そうしましょう! そうします」

千葉 「たくさんお話しいただきたいです」

西田 「これは、2015年に書いた本なんですけど」

乙武 「あ、もう5年前になるんだ」

西田 「そうです。けっこう頑張って書いたんですけど、軒並み売れなかった」

乙武 「え? これ売れてないの」

千葉 「そうなんですか?」

乙武 「めっちゃ面白いのに」

西田 「編集者がっくりですよ。今から思えばもっとわかりやすく書けたはずなんですけど、まだ筆の力が足りなかった」

乙武 「えーショック」

西田 「全っ然、売れてない。実はこの本の前の前の月に出た『安倍政権を笑い倒す』(佐高信氏/松元ヒロ氏共著)っていうタイトルの本が、同じレーベルから出たんですけど、これがバカスカ売れたんですって。で、編集者は同じようなテーマだからと期待して多めに刷ったんですけど、これが箸にも棒にもかからなくてね…」

乙武 「改めて言うのもなんだけど、2つの意味でショック。1個はこんなに面白い本が売れないのかっていうとと、もう一個は、僕その『安倍政権を~』っていう本、聞いたことないってこと。西田さんの本は、僕の周りでは『めっちゃ面白いよね』ってかなり話題になってたのになあ」

西田 「そりゃあ、売れたって言っても政治系の新書は、乙武さんみたいな100万部の世界には遠く及ばないですから。僕が聞いた話だと『安倍政権を笑い倒す』は数万くらいらしいですよ」

乙武 「まあ今の出版界だったら数万はすごいよね。で、こっち(メディアと自民党)は数万行ってないんだ」

西田 「全然」

千葉 「とてもいい本なので、今日はたくさんこちらを紹介していきたいと思います」

西田 「今は一応ね、メディアと自民党って、みんなが関心のある事柄にようやくなってきたかなと」

乙武 「じゃあ今、また売れるかもね」

西田 「うーん、今売れても編集側は興味失ってますから。角川の在庫がちょこちょこ減っていくだけでね(苦笑)。まぁ、万が一興味があったら本屋さんとかでパラパラ見てもらえれば」

乙武 「千葉ちゃん、進めて。俺、今、心砕けてるから」

千葉 「はい。改めてですが、この本がどういった内容なのか、ざっくりお話ししていただけますか」

西田 「メディアと自民党って、昔から特別な関係にあったんですね。あ、ちなみにこの本の帯を書いていただいている田原総一朗さんの『電通』という本がとても面白くて、その本にオマージュされて書いたという経緯があるわけですが。

でメディアと自民党の関係ですが、『自民党はメディアを通して日本を支配している!』みたいな論調は、よくありますよね。『だからけしからん!』みたいなね。だけども、それはそうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。なので実際に取材してみようと。

そうやって作った本なわけで、つまり自民党とメディアの関係について、取材した本が実際に書ける、出せる、つまり自民党からの制限や圧力がかかって出版できないということは、なかった、ってことなんですよね。

実際、自民党の広報にも本が出る前に、話を通しているんですよ。質問リストも投げて。ちなみに自民党広報は、回答に『イエスともノートもいえない』という答えも一部出してきたところもあるんですけど、まぁ事実としてそんなに間違っていないんじゃないかと」

乙武 「なるほど。こういう本が出せること自体が、ある意味『完全支配じゃない』ことの証明みたいなところがあるわけか」

西田 「この本は2015年に出た本なので、最近になって答え合わせみたいなことも起きているんです。例えば、今年に入ってから、読売新聞の政治の特集で、平井卓也議員や世耕弘成議員とかのインタビューが出てきて、当時の自民党内のメディア対策について『こういうことをやってきた』みたいな話をされているんですが、自分の取材して書いた本と照らし合わせると、そんなには間違っていないのかなということが今だからわかるところもありますね。

2015年にこの本が出たとき、メディアと自民党、既存のメディアやインターネットのプロモーションとかキャンペーンにどんなことをやっているのかっていうアプローチを取っているのかという内容の本は、僕の本と、もうひとつは自民党の中で当時、実際にメディア対策をやっていた小口日出彦さんの『情報参謀』っていう本くらい。

小口さんは『自分が全部やった!』って書いていて、まぁそうかもしれないし、そうじゃないかもしれないところもあるけど、僕は自民党とは別に利害関係はないわけですよ。

僕はそんなに自民党の知り合いがいたりとか、なんか融通してもらえるような関係でもなかったわけですが、党本部の広報に質問するほか、周辺取材をして書いたものなんですね。

『メディアと自民党』は、2013年、2014年くらいの期間、どうだったかという内容です。ちなみに、この姉妹編で『情報武装する政治』っていう本も2018年に出しまして、こちらは2015年くらいまでの状況をまとめて、2018年に出した本です」

乙武 「さらに続編書かないんですか?その後の5年間、2015年から2020年の今までの動きをまとめた3作目。読みたいんだけど」

西田 「企画があればね……。でも売れないとなかなか企画が通らないんですよね、やっぱり。売れる著者になんないとねー!」

 

この続きは、YouTubeの選挙ドットコムちゃんねるで、実際にご覧ください!

興味深いマスコミと自民党の関係ネタがザクザク語られます。

 

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