スープカレー新名物に 三崎「くろば亭」4月から販売

くろば亭の山田芳央さんが開発したメカジキのスープカレー

 マグロ料理で知られる飲食店「くろば亭」(神奈川県三浦市三崎)が、メカジキの背骨でだしを取った「三崎白湯(ぱいたん)スープカレー」を完成させた。地魚がふんだんに使われた黄金色の新メニューは、4月にデビュー予定。三浦半島の“新名物”誕生に関係者は期待に胸を膨らませている。

白湯スープカレーは、神奈川新聞の横須賀・鎌倉版で連載「ぶらり食紀行」を執筆するコラムニスト石井亨さん(56)とコラボレーションした一品だ。

 これまでに三浦半島の飲食店100店以上を訪れている石井さんは、昨年夏ごろから飲食店と一緒に商品の開発・改良に取り組み、「海軍カレー」に続く名物料理を作って地域の活性化につなげようとしている。

 1月に地魚のだしを使ったスープカレーの開発を、約200種類のマグロ料理や地魚料理を提供しているくろば亭に提案。オーナーシェフの山田芳央さん(72)が完成させたスープカレーは「捨てられることが多い」というメカジキの背骨を隠し味に採用。「焼き上げることで香ばしくなる」と背骨をオーブンで焼き上げてから熱湯に入れ、だしを取っている。数種類の野菜や10種のスパイス、カレー粉などを入れ、カジキの背びれのフライもトッピング。さらさらのスープをご飯にかけて食べる。

 3月1日に開催が予定されていた三浦国際市民マラソンに出展するブースでお披露目を検討していたが、大会は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止に。4月から店の新メニューに加わることになった。

 「三崎に来ないと食べられない商品。おいしく食べて喜んでもらえたら」と山田さん。石井さんは「メカジキでスープを取るカレーは他になく、栄養があって体にも良い。きっと三崎の新しい名物になる」と願いを込める。

 価格は千円前後を予定。問い合わせは、くろば亭電話046(882)5637。

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