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壱岐西国三十三観音霊場の三十三番札所、壱岐市芦辺町の美濃谷堂では、17日の春の彼岸の入りから中日の20日にかけて、先祖供養のために参拝する「美濃ん谷さん参り」が行われている。堂の近くには市が立ち、多くの人が訪れる島の春の風物詩となっている。
参拝者は、先端にツバキを挿した1メートルほどの青竹を持ち寄り、供養塔の周囲に立て掛ける。堂内では線香を立て、直径約3センチほどの半球状で緑と赤の渦模様が入った「へそ菓子」をお供えした。参拝者は、ほかの人がささげた青竹を持ち帰り、自分の墓に供えるのが習わしという。
美濃谷堂を管理する住民の一人、深見忠生さん(78)は「参拝客は年々減っている。伝統を大切にして、若い人たちにもお参りに来てほしい」と話した。