鷹ムーアに高まる期待、オリAJは打率.100 明暗分かれた12球団新助っ人たちのOP戦【パ編】

ソフトバンクのマット・ムーア(左)、オリックスのアダム・ジョーンズ【写真:藤浦一都、荒川祐史】

ムーアは3試合を無失点、バレンティンは出塁率.464

 15日に最終戦を終えたプロ野球のオープン戦。本来ならいよいよ開幕となるところだが、今季は新型コロナウイルスの影響で開幕が延期となった。新たな開幕日はまだ確定しておらず、今後、選手たちは練習試合を通じて調整を続けていくことになる。

 2020年シーズンに向けて、各球団が新たな補強を行ってきた。今季はこれまで以上に“大物”と呼ばれる助っ人たちが来日。ファンも大きな期待を抱いているはずだ。

 その新助っ人たちはオープン戦を通じて新チームに、そして日本の野球にアジャストしていく必要がある。そこで、新たに12球団に加入した新助っ人たち(NPB間で移籍した選手含む)のオープン戦をチェックしてみよう。今回はパ・リーグだ。

○西武
リード・ギャレット投手
2試合0勝0敗0S 防0.00
2.2回 1安打 0本塁打 0四死球 3奪三振 0失点 

ショーン・ノリン投手
オープン戦登板なし

コリー・スパンジェンバーグ内野手
8試合23打数4安打0本塁打1打点 
4四死球7三振 率.174 出.296

 西武では手薄な中継ぎを補う存在として期待されるギャレットが2試合に投げて無失点。登板数は少ないが、セットアッパーとして働いてくれそう。秋山が抜けた野手ではユーティリティーのスパンジェンバーグが加入。だが、オープン戦は打率.174と低調だった。

○ソフトバンク
マット・ムーア投手
3試合2勝0敗0S 防0.00
8.2回 5安打 0本塁打 2四死球 13奪三振 0失点

ウラディミール・バレンティン外野手(※外国人枠からは外れる)
10試合20打数7安打2本塁打10打点
6四死球7三振 率.350 出.464

 メジャーで3度の2桁勝利に輝いた実績を持つムーアは、前評判通りの力を見せつけた。3試合を投げて2勝、イニング数を大きく上回る三振を奪って無失点。千賀、高橋礼が出遅れている先発ローテの救世主となってくれそう。ヤクルトから加入したバレンティンは“さすが”の一言。打率.350、2本塁打10打点に加え、四球も選べ、新天地でも活躍してくれそうだ。

○楽天
JT.シャギワ投手
5試合0勝0敗0S 防0.00
5回 3安打 0本塁打 4四死球 4奪三振 0失点

ステフェン・ロメロ外野手
9試合22打数6安打0本塁打2打点 
0四死球7三振 率.273 出.261  

 鈴木大地や涌井秀章、牧田和久と大補強を行った楽天。新助っ人として獲得したシャギワはオープン戦5試合で無失点と好投。ブセニッツ、宋家豪と中継ぎ陣の枠を争うことが期待される。オリックスから加入したロメロも打率.273とまずまず。こちらはウィーラー、ブラッシュと外国人枠を争う。

日本ハムはバーヘイゲンが防御率6.52、ビヤヌエバは打率.100と低調

○ロッテ
フランク・ハーマン投手
1試合0勝0敗0S 防9.00
1回 2安打 1本塁打 0四死球 0奪三振 1失点

ジェイ・ジャクソン投手
5試合0勝0敗0S 防0.00
5回 3安打 0本塁打 2四死球 5奪三振 0失点

ホセ・アコスタ投手
2試合0勝1敗0S 防13.50
1.1回3安打0本塁打1四死球3奪三振2失点

ホセ・フローレス投手
オープン戦出場なし

エドワード・サントス投手
オープン戦出場なし

 美馬、福田秀とFAで2選手をオフに獲得したロッテ。助っ人ではハーマン、ジャクソンとNPBで実績のある2人のリリーバーを獲得した。元広島のジャクソンは5試合に投げて無失点と盤石の結果。一方のハーマンは1試合で1失点と不安を残した。

○日本ハム
ドリュー・バーヘイゲン投手 
3試合0勝1敗0S 防6.52
9.2回 8安打 1本塁打 8四死球 5奪三振 7失点

クリスチャン・ビヤヌエバ内野手
12試合30打数3安打0本塁打3打点 
1四死球7三振 率.100 出.129

 昨季の5位から浮上を狙う日本ハムはバーヘイゲン、前巨人のビヤヌエバを獲得。だが、オープン戦ではやや不安の残る結果となっている。バーヘイゲンは3試合で防御率6.52。9回2/3で8安打を浴びていること以上に8個の四死球を与えているのが気がかり。ビヤヌエバも打率.100と低調だった。

○オリックス
タイラー・ヒギンス投手
4試合0勝0敗0S 防2.45
3.2回 5安打 0本塁打 2四死球 4奪三振 3失点

アダム・ジョーンズ外野手
10試合20打数2安打1本塁打2打点 
4四死球 5三振 率.100 出.250

アデルリン・ロドリゲス内野手
4試合9打数4安打1本塁打2打点 
0四死球 2三振 率.444 出.444

 MLBの“超大物”アダム・ジョーンズを迎え入れ、話題となったオリックス。ただ、そのジョーンズ、オープン戦では打率.100に終わり、その実力は発揮されなかった。キャンプで離脱していたロドリゲスはオープン戦終盤に復帰し、打数は少ないながら打率.444をマークした。リリーフのヒギンスは4試合で防御率2.45とまずまずだった。(Full-Count編集部)

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