J.D. パワー 2020年 カーシェアリングサービス顧客満足度ランキング
約3割が5年先もカーシェア
カーシェア利用者の今後5年先におけるクルマの所有意向を調査したところ、「所有したい」が46%、「リース/サブスクリプションで保有したい」が17%で、合計63%。一方、カーシェアを利用できればよいという利用者は27%と約3割を占めた。
今後カーシェアのみでよいと考えている利用者は、30~40代が6割を占めており、単身や二人世帯のみならず、子供がいるような二世代以上同居世帯が半数を占めている。また、現状においてもクルマを持たず、日常の買い物などで頻繁にカーシェアを活用している傾向にある。
課題は「会員特典」と「徒歩5分圏内」
カーシェア利用者は、現状のカーシェアに対する満足度は決して高くはない。特に「会員向け特典(優待やポイントプログラム等)」に対する満足度の低さが顕著となっており、カーシェアに対する今後の期待としても、利用時に貯まるポイントの交換先拡充が多く挙がっている。
また、カーステーションの増加・エリアの拡充を期待する意向も強い。本調査では徒歩5分圏内のステーション利用者が約半数を占めているが、5分を超えるような立地のステーション利用者は、満足度が平均以下となる傾向も見られている。
カーシェアがマイカー保有の代替となり永続的に使われていくためには、カーステーション数の増加といった日々の生活でさらに身近で使いやすくなる施策がまずは求めらている。加えて、ポイントプログラム等の拡充も考えていく必要があるだろう。
顧客満足度調査概要
■対象者:直近半年以内に日本国内でカーシェアリングサービスを利用した18~64歳男女個人
■概要:利用状況、各種経験を聴取し満足度を明らかにする調査
■実施期間:2020年1月
■調査方法:インターネット調査
■者数:3,601人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「各種料金」(33%)、「サービスメニュー」(21%)、「車両」(20%)、「予約(ウェブページ/モバイルアプリ)」(20%)、「コールセンター」(7%)となっている(カッコ内は影響度)。