新型コロナによる自粛要請で「ぴあ」下方修正

 チケット販売最大手で「チケットぴあ」を展開するぴあ(株)(TSR企業コード:291258980、渋谷区、東証1部)は3月19日、「新型コロナウイルス」拡大の影響による興行の中止や延期に伴うチケットの払い戻しなどで特別損失3億円を計上する見込みと発表した。
 2020年3月期(連結)の業期予想は、売上高1,650億円(前回予想比▲8.3%)、営業利益6億円(同▲58.6%)、当期純利益1億円(同▲87.8%)へ下方修正した。
 新型コロナウイルスの影響で、政府から自粛要請などによる興行市場の急速な収縮に伴い、第4四半期(1-3月)の売上高が急減し、特別損失の発生が響いた。
 同日、取引金融機関13行から無担保・無保証で最大150億円を3月末以降に借り入れることも発表した。ぴあによると、同社の連結現預金残高は3月18日現在172億700万円(2020年2月末201億300万円)で、同社の担当者によると、「新型コロナウイルスの影響が長期化した場合に備えて、資金繰りに万全を期した」とコメントした。

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