【現代サッカー】特徴的な戦い方を行う監督の戦術・戦略を5つ紹介!

チームの数だけ戦い方は存在します。 今回はここ数年で多用に変化するサッカーの戦い方に焦点を合わせ、特徴的な試合展開を行う監督の戦術・戦略について簡単にご紹介します。

クロップ監督 ゲーゲンプレス

ゲーゲンプレスはいくつかのチームが使用していましたが、中でもドルトムントを指揮していたクロップ監督時代に一番脚光を浴びた戦術です。

チーム全体で一気にプレッシャーをかけてボールを取るハイプレス戦術という認識をされがちですが、ゲーゲンプレスは「あえてボールを取られた後に即ボールを奪い取るプレッシング」が基本の考え。

ゲーゲンプレス時には連動して相手ボールホルダーのパスコースを瞬時に消しにかかっていることが分かります。

内容は細分化の余地があるものの、相手選手の判断の隙や間を狙った、非常に質の高いショートカウンターと言えます。

シメオネ監督 4-4-2ブロック

戦術というよりフォーメーションを軸とした話になりますが、バランスの良い布陣でコンパクトにスペースを保てる4-4-2をアトレティコマドリード・シメオネ監督は採用しています。

圧倒的な攻撃を何度も跳ね返すことが出来るのはただの偶然ではないと下記の試合から感じ取ることが出来ます。

ボールホルダーに対して4-4の計8人が連動して綺麗にスライドしています。長時間に渡り集中してディフェンス組織を保つのは並大抵の努力では成しえません。

戦術として非常に高いレベルにあることはもちろんですが、タフな試合展開に選手がきちんと呼応していることからも、チームを率いるシメオネ監督のカリスマ性の高さが伺えます。

グアルディオラ監督 ゼロトップ

バルセロナの黄金期を築いた紛れもない名将、グアルディオラ監督。現在はマンチェスターシティを指揮しています。

彼はいくつも魅力的な作戦を構築しますが、そのうちの一つがバルセロナ時代にメッシの摩訶不思議なポジショニングで話題を呼んだゼロトップ。(偽9番やフォルス9とも呼ばれる)

ゼロトップの目的は点を取る役割を持つセンターフォワードがサイドに流れたり、中盤までパスを繋ぎに下がることでビルドアップや攻撃の展開に大きな変化を付けられる効果が見込めます。

ゼロトップ自体は新しい戦術ではありませんが、メッシの特異なサッカーセンスと見事に融合しバルセロナのサッカーをワンランク上へと引き上げました。

(12分7秒辺りから始まるカウンター時のメッシ選手のポジショニングは必見です。)

グアルディオラ監督 アラバロール

アラバロールはグアルディオラ監督がバイエルンを率いていた時に使った戦術です。

当時サイドバックを務めていたダビド・アラバに与えられた戦術で、ディフェンス時はサイドバック、攻撃時にはボランチやインサイドハーフにまでポジションを上げ攻撃に厚みを持たせる狙いがありました。

試合の局面に応じて最適な位置に選手を移動させるグアルディオラ監督の手腕ぶりもさることながら、実際のプレーで求められた役割を全うするアラバ選手の適応ぶりも素晴らしいです。

エリック・テン・ハフ監督 キーパービルドアップ

キーパーはゴールを守るもの・・・から、キーパーはビルドアップにも積極的に参加するものへと変わっていきつつあるのが現代サッカーの特徴ではないでしょうか。

特にアヤックスのビルドアップはその傾向が顕著に表れています。

相手フォワードがすぐ近くにいるにも関わらず、キーパーはディフェンスラインまで上がりビルドアップに加わります。

基本的に4人のディフェンスラインでパスを繋ぐことが多いですが、キーパーが加わることにより細かいパスの経由を実現し、結果的に前へと進めやすくなっています。

まとめ

非常に簡単ではありますが、特徴的なサッカーを展開する監督の戦術・戦略を5つご紹介しました。

チームの数だけ戦い方は存在します。

お気に入りのチームを一つ熱心に観察してみることでも、新たな発見や監督選手の意図が感じられて楽しいですよ。

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