新学期から学校再開 リスク管理を徹底、検証 長崎 市町にも同様 部活動は春休みから

学校や部活動の再開について協議した県新型コロナウイルス感染症対策本部会議=県庁

 新型コロナウイルス感染症の政府の専門家会議が新たな見解をまとめたことを受け、長崎県は20日、3月上旬から臨時休校している県立中学と高校、特別支援学校を4月8日の新学期から再開すると発表した。県内21市町教委にも同日通知を出し、同様の対応を求めた。部活動は春休み初日の今月25日から再開を認めるが、大会参加や他校との合同練習などは禁止する。
 県教委によると、県立中高、特別支援学校は8日に始業式と入学式を実施。各市町立小中学校は4月6日に始業式、6~8日に入学式を予定している。

県方針のポイント

 県は20日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催。その後、中村法道知事が報道陣の取材に応じ①閉鎖的な空間②多くの人が密集③至近距離での会話―の感染リスクを挙げ「リスク管理を徹底しながら授業を再開する。新たな感染者が出た場合は改めてリスクを検証する」と述べた。県内では壱岐市で1人感染が確認されているが、「発生源が県内に存在したわけではなかった。(専門家会議見解の)『感染状況が確認されていない地域』の類型に当てはまるのではないか。リスクの少ない活動は再開を検討する必要がある」とした。  県教委によると、児童生徒や教職員は毎日検温し、学校ごとに発熱者数をモニタリングする。本人や家族に感染者が出た学校は臨時休校とし、周辺の学校は発生地域の状況や濃厚接触者の範囲などを踏まえ、休校するかどうか判断する。
 部活動は運動不足やストレス解消のため手洗いや換気などを徹底した上で実施する。春休み中は不要不急の外出を控え、登校日や部活動などで外出する際は人混みや密閉空間を避けるよう指導する。
 このほか19日までとしていた県主催イベントの自粛は当面継続し、体育館や美術館など県立施設の児童生徒の利用禁止を授業再開まで継続すると決めた。

 


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