宴席で神々もてなし 横浜・中華街で媽祖祭、みこしは中止

宴席で神々をもてなす神事=横浜市中区

 横浜媽祖廟(まそびょう)(横浜市中区)の開廟を祝う「媽祖祭」が20日、横浜中華街で開かれた。新型コロナウイルス感染症の広がりを受けて恒例のみこしの巡行は中止し、神事が行われた。

 廟内には、媽祖の誕生を祝うべく招待された神々のための宴席を用意。色鮮やかに飾られたテーブルには鶏やアヒル、魚といったごちそうが並び、参加者は酒を注ぐなどして見えない神々をもてなした。

 媽祖廟の林兼正理事長は「大変な時期だが媽祖様にしっかり見守ってもらいたい。皆で元気を出して乗り越えていこう」とあいさつした。

 媽祖は中国で生まれた神。航海の安全をはじめ、自然災害や疫病、戦争などから人々を守るとして広く信仰されている。横浜中華街では2006年3月から祭られている。

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