食べ納めを忘れずに!福井の冬の水ようかん〜その形・食べ方・歴史とは〜

水ようかんといえば、やっぱり夏ですよね。
暑い夏に、クーラーのきいた部屋で水ようかんが食べたい!と思うこともあるかと思いますが…

福井県民は思いません!

なぜなら福井では、水ようかんは冬に食べるものだから!

一体どういうことなのでしょうか…。

知っている人も知らない人も、今シーズンの水ようかんの食べ納めを忘れずに!

冬に食べる!?福井の水ようかんとは

福井県民にとって水ようかんは、冬にこたつで食べるものです。
というよりも、冬=こたつで水ようかん!という感じ。

毎年11月頃になると、和菓子店やスーパーには水ようかんが大量に並びます。

福井県民の中には、こだわりやお気に入りの水ようかんがある人も多いので、それぞれお目当を購入してこたつで食べるわけです。

夏に水ようかんのCMを見て、「水ようかんは冬に食べるものなのに…」と困惑した経験がある福井県民も少なくないとか。

福井の水ようかんの歴史

福井で冬に水ようかんを食べる理由は諸説ありますが、京都に奉公に来ている丁稚(奉公をする子供)が福井へ里帰りする際に持たされて広まった、という説が代表的なもののようです。

そのため、福井だけでなく京都や岐阜、滋賀などの近畿中部圏でも、冬に水ようかんを食べる習慣があるとか。

また、福井県内では「でっちようかん」という名前で販売されている水ようかんも少なくありません。

しかしもっと調べてみると、水ようかんというのは元々おせち料理に使われる料理菓子で、そもそも冬のお菓子だったという記述も見つけました。

福井の水ようかんは形もちょっと違う!

福井の水ようかんが他県と違うのは、冬に食べることだけではありません。
その形や食べ方もとっても独特なんです!

福井の水ようかんはA4サイズ、高さ2センチほどの平箱に入っているものをヘラですくって食べるのが一般的。

1950年代には木箱に入ったものが、八百屋さんや駄菓子屋さんで1枚または1列いくらのように売られていたそうです。

和菓子はかつては高級品だった一方、水ようかんは庶民の駄菓子のような感覚で楽しまれていたんだとか。

これが1960年代には生産しやすい紙製の型になり、1970年代には現在のような平箱へと変遷していきました。

パッケージのデザインやヘラの形もお店ごとに特徴があり、集めている愛好家もいるほどです。

福井には、そんな愛好家によるイベントまで存在します。

また、冬になるとさまざまな水ようかんがイベントが開催されます。

複数の店舗の水ようかんが一同に会することも多いので、食べ比べしたい、色々買ってみたい、という方は、イベントを探して行ってみるのがおすすめです!

最初に食べるならここ!福井の水ようかんといえば…

冬になると、県内のほとんどの和菓子店で水ようかんが販売されます。

そのため、種類はとっても豊富!

最初はどれから食べれば良いの?と迷ったら、まずは「えがわ」の水ようかんにチャレンジしてみては?

えがわは、昭和12年創業の老舗。
昭和25年には水羊かん専門店としての製造、販売を始め、現在は全国発送も行っている、福井を代表する水ようかんメーカーです。

冬になるとスーパーには、赤色が目を引くパッケージがずらりと並び、これを見て「冬が来るなあ」と感じる福井県民も多いんですよ。

水ようかんのアレンジグルメも!

水ようかんはすでに完成されたスイーツにも関わらず、福井ではいたる所で水ようかんを使ったアレンジスイーツが生まれています。

そんな水ようかんグルメの中でも、筆者の一押しを以下の記事でご紹介しています。

© Dearふくい