金融庁、年度末を迎えて市場の監視強化へ

 金融庁は3月24日、適正な市場機能と取引の公正確保について麻生太郎・金融担当大臣の談話を公表した。
 談話では、「新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界の金融・資本市場に不安定な動きが見られる。年度末を迎えている中、こうした相場の不安定さを増幅させることや不正行為が行われることがないよう、警戒水準を高めて市場の動向を注視していく」とし、違反には「厳正に対処していく」意向を示した。
 金融庁は、株価の急変動を抑制する措置としては空売り規制、相場急変防止措置などをあげ、取引の公正確保等の観点から追加的な措置が必要なら迅速に対応する方針だ。
 リーマン・ショック時に恒久化した、株の手当てのない空売り禁止などの規制で監視を強めている。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2020年3月25日号掲載予定「SPOT情報」を再編集)

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