2001年のボンズは史上最高の「打者天国」なら95本塁打!?

2001年、バリー・ボンズ(ジャイアンツ)は3年前にマーク・マグワイア(カージナルス)が樹立したシーズン70本塁打のメジャー記録を更新する73本塁打を放った。メジャーリーグ公式サイトのマイク・ペトリエロは、メジャー史上最強打者の一人であるボンズの成績を、史上最高の「打撃天国」だった1999年のクアーズ・フィールドと史上最高の「投手天国」だった1968年のドジャー・スタジアムでプレイしたと仮定して換算。2001年のボンズが史上最高の「打者天国」でプレイすれば95本塁打を放つことになるようだ。

1999年のクアーズ・フィールドは1試合6.3得点、1968年のドジャー・スタジアムは1試合3.1得点で、それぞれ史上最高の「打者天国」と「投手天国」として球史に名を残している。もしボンズがキャリアを通してすべてのホームゲームをこの2球場でプレイしていた場合、前者であればボンズは通算1000本塁打、後者であればボンズは通算634本塁打になるという。ただし、通算1000本塁打は史上最多ではなく、ハンク・アーロンの成績を史上最高の「打者天国」に換算すると通算1012本塁打となる。

ボンズは2002年に打率.370、46本塁打、出塁率.582、OPS1.381という驚異的な成績を残したが、これを1999年のクアーズ・フィールドを本拠地としていた場合に換算すると、打率.441、61本塁打、出塁率.651、OPS1.600という凄まじい数字が弾き出される。同様に、打率.328、73本塁打、出塁率.515、OPS1.379をマークした2001年の成績を換算すると、打率.386、95本塁打、出塁率.579、OPS1.599となる。

2000年に開場したジャイアンツの本拠地パシフィック・ベル・パーク(現オラクル・パーク)は打者にとって不利な球場であり、ボンズはそのなかで毎年コンスタントに怪物級の打撃成績を残していた。これを「打者天国」に換算すればとんでもない数字が弾き出されるのは、ある意味当然のことと言える。ちなみに、ボンズがキャリアを通して1999年のクアーズ・フィールドを本拠地としていた場合、その通算成績は3868安打、1000本塁打、2987打点、打率.354、出塁率.507、OPS1.226となる。

© MLB Advanced Media, LP.