将棋の女流名人戦が開幕 箱根で初の美術館対局

 箱根町小涌谷の岡田美術館で17日、将棋の女流名人戦第1局が行われた。今期より「岡田美術館杯女流名人戦」と名称変更し、女流棋戦では初めての美術館対局となった。

 第42期を迎えた女流名人戦は、女流棋士の誕生と同時にスタートした最も歴史あるタイトル戦。7連覇の懸かる里見香奈女流名人(23)に清水市代女流六段(47)が2年連続で挑戦する注目の5番勝負だ。里見は現在、女流王位、倉敷藤花、女流王将を含む4冠を保持。清水は無冠返上を目指す。

 同時に豊川孝弘七段と室谷由紀女流二段による大盤解説会も行われた。日本将棋連盟の谷川浩司会長をはじめ、現地を訪れた棋士も次々と解説会に登場、訪れたファンは大喜びしていた。

 対局は里見の中飛車に居飛車で対抗した清水が、138手で熱戦を制し、7期ぶりの復位に向けて幸先よいスタートを切った。

 第2局は24日、島根県出雲市で行われる。

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