黒字はわずか1%の中国生鮮食品EC市場、競って資金を投入する時代から持続的発展の時代へ

2018年、中国の生鮮食品EC市場の取引高は2000億元を突破した。にもかかわらず、今年7月4日には小売業として名高い永輝超市傘下の「超級物種」の上海初の店舗が閉店している。開店からわずか2年足らずである。さらに今年の5月31日には、江蘇省崑山市にあるアリババ傘下「盒馬鮮生」の店舗も閉店となった。

生鮮食品ECに参入する4000社のうち4%が損益分岐点にあり、88%が赤字、7%が巨額の赤字、残る1%のみが黒字を実現している。生鮮食品EC企業の投資合戦の背景にあるのは巨額の投資だ。2018年には国内22社の生鮮食品EC企業が合わせて120億元近い投資を行っている。生鮮食品ECはEC最後の未開拓市場と見られ、競争も熾烈を極めている。

解説:

生鮮食品市場には巨大な市場機会が秘められている。それと同時に各種コストが重くのしかかり、規模と収益のバランスをいかに探るかが重要な課題だ。資本の躍進に伴い、業界内にはアリババなどのEC大手、永輝などの小売企業、毎日優鮮などのスタートアップ企業を含む多くの参入者が存在する。激しい競争の末、生鮮食品EC業界の情勢がしだいに鮮明になってきた。上位を占める企業は勝利の後、持続的発展を追求し始めることとなる。

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