中国即席麺の年間消費量が400億袋超え、革新と改良がデリバリーとの競争煽る

2012年以降、デリバリーの流行や消費レベルの向上、そして健康的な食事の影響などから中国では即席麺の年間消費量が減少し、2016年には385億袋にまで落ち込んだ。1人当たり年間40個から27個に減少したことになる。2017年になると国内の即席麺市場が回復し始め、年間消費量も4.5%から390億袋に増加した。2018年なるとさらに402.5億袋にまで増加し、2019年も引き続き増加するものとみられる。

現在の即席麺市場の回復は、デリバリー市場の恩恵が減少してきた時期とも一致している。大手デリバリープラットフォームの市場シェアが安定するに従い、消費者がデリバリープラットフォームから受ける恩恵も減少している。そこで価格の安い即席麺が再び消費者の選択肢となっている。

解説:

効率重視の現代生活では、デリバリーを頼むことが中国人の選択肢のひとつとなっている。2018年には2億人を超える若者が家から出ずオンラインで食事を注文し、デリバリーを受け取る生活をしている。デリバリーの台頭は即席面などの代替品に大きな衝撃を与えた。それと同時に、即席麺企業は革新と改良によって再び消費者の胃袋を捉えた。「健康」「高級」を謳った即席麺も登場し、デリバリーの恩恵が減少した今日、業界は再び勢いを盛り返している。

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