集中キャンセルで数億元の資金調達 新型コロナウイルスがOTAを直撃

中国で新型コロナウイルスの肺炎がアウトブレイクしてから、各大手OTA(オンライントラベルエージェント)の携程(TRIP.COM)、飛豚(FLIGGY)、去哪児網(QUNAR)、馬蜂窩(MAFENGWO)などはいずれも多くの旅行商品および関連サービスなどのキャンセル・変更などが発生し、キャンセルや変更の手続を無料にしたことで、各OTAの資金調達は数億元規模に達している。

各OTAプラットフォームのキャンセル件数が莫大で、かつ海外のキャンセル・変更が爆発的に増加したことに対して、大量のカスタマーサービススタッフが休暇返上、残業で対応したことで、現在は多くのキャンセルに対応できている。OTAプラットフォームは大量の商品のキャンセル料を補填するほか、プラットフォームでは企業およびプロバイダーに協力を求めている。中国の観光業は1日停滞すれば170億元の損失が出るとの専門家の試算もある。

解説:

中国の観光業界は今回、新型コロナウイルスの影響を大きく受け、現在全業界はすでに売上高がない状態に陥っており、観光業のプロバイダーとOTAプラットフォームの損失はいずれも顕著となっている。また、今回のことでOTAにとっては新業態、新たな突破口を見つけ出す調整期ともなった。今回の新型コロナウイルス終息後は、今年中国国内の観光客が春節に計画したいた旅行を取りやめたことで、抑えられていた観光消費需要が集中的に放出される時期を迎え、観光市場は大きく上昇に転じることが期待されている。

© 有株式会社