中国科学院がプログラミング言語「木蘭」を自主開発 Pythonをコピーの疑い

中国科学院計算技術研究所は、プログラミング言語「木蘭」を発表、「木蘭」はスマートIoT向けの国産プログラミング言語であり、中国科学院の研究者が自ら設計、開発、実現したとの見解を示した。ネットユーザーは、逆コンパイル後に、同製品の開発パッケージには著名なプログラミング言語Pythonのオープンソースのコンパイラーが含まれていることに気づいた。ただそのシェルは新たにパッケージされていたが、アイコンの変更などはなされていなかった。

「木蘭」プロジェクトマネージャーである劉雷氏は声明を出し、誇大広告であることを認め、「木蘭」言語の主な用途は青少年のプログラミング教育であるとの見解を示した。中国科学院はこの発表を受け、劉雷氏の今回の行為は、詐欺行為と陳述虚偽といった科学研究においては品行方正ではない問題が含まれているとして、停職処分の決定をだしている。

解説:

現在、中国ではまだ、世界で流行しているプログラミング言語は開発されていない。「木蘭」の発表は多くの開発者の耳目を集めることになった。中国科学院は、中国自然科学の最高学術機関として、今回のねつ造の不祥事は、同科学院の学術的名声の大きな打撃となる。これまでも中国では、チップ、ブラウザーのコアなどのねつ造案件が起こっている。その背後には、中国の自主技術への期待がますます高まっているため、科学技術界には利益優先のムードが漂っている。

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