ユーザーの決済にリスクが存在、中国銀行はサムスンの指紋認証決済を利用禁止

中国銀行(BANK OF CHINA)など複数の金融機関が10月23日、一部サムスン(SAMSUNG)スマートフォンの指紋認証機能の利用を取り止めることを発表し、ユーザーに通知を出している。

イギリスの「ザ・サン」(THE SUN)がGalaxy S10のセキュリティホールについて初めて公表してから、傘下ブランドの複数機種の指紋認証システムに重大な欠陥があり、ユーザー以外の他人がロック解除できることをサムスンは近日認め、対象となるスマートフォン所有者に登録済みの指紋を削除し、改めてデータ登録することを勧めている。サムスンはこれを指紋センサーのロック解除装置関連の問題としており、現在、内部調査を進めている。聞くところによると、一部影響が及ぶ機種のユーザーのWECHAT(微信)、ALIPAY(支付包)の指紋認証決済機能はすでに止められており、それが大規模な措置なのかはまだはっきりしていない。

解説:

サムスンのスマートフォン製品の品質管理史上、重大な脆弱性がいくつも見つかっており、バッテリーや画面などの欠陥がそのブランドイメージを幾度も塗り替えている。従来の決済手段に代わってモバイル決済が徐々に主流となるにつれ、スマートフォン決済のセキュリティ面へのユーザーの関心は高まる一方である。この度中国銀行などの金融機関がサムスン関連スマートフォンの指紋認証機能の利用を取り止めたことは、ユーザーにとって大きなマイナスの影響となり、サムスンが中国市場で前進させることが難しいスマートフォン事業にとって「泣き面に蜂」であることは間違いない。

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