宇宙技術で科学研究支援 中国暗黒物質衛星プロジェクトに新成果

9月28日、中国の暗黒物質衛星「悟空」プロジェクトチームは「サイエンス」の関連誌で最新の科学的成果を発表。初めて宇宙空間実験を利用して高エネルギー陽子の宇宙線エネルギースペクトルを正確に描き出すとともに、エネルギースペクトルの新しい構造を観察した。

これまでの2年半の稼働期間において、「悟空」は合計約2000万個の高エネルギー陽子データを収集。研究チームが正確な宇宙線エネルギースペクトルを描き出す根拠となった。プロジェクトチームは、今後の研究のさらなる進展とともに、この近接する宇宙線源の位置を直接特定し、さらには既存の物理モデルを拡大させていく見込みだ。「悟空」は中国が打ち上げた初の天文衛星で、現在各搭載機器はなおも良好な状態を維持しており、引き続き中国の科学研究チームに大量の一次研究データを提供していくだろう。

解説:

長期的な政策的支援とリソース投入により、中国の宇宙技術は急速に発展するとともに実地での産業化を不断に実現している。このほど北斗衛星ナビゲーションシステムの全地球ネットワーク計画の構想が基本的に実現したことは、商用分野での成功を示している。現在、暗黒物質衛星プロジェクトチームの新たな科学的成果は宇宙技術の科学研究分野における重要な意義を体現している。将来の中国衛星産業は投資を持続的に拡大し、技術の垂直統合とクロスオーバー的応用をより重視していく見込みだ。

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