中国産テスラがお目見え、新エネルギー自動車市場で決戦の火ぶたが切られる

最近テスラ(TESLA)の上海巨大工場が新たな進化を遂げた。工場の大部分がすでに完成しており、生産に入る前の最終確認段階に入っており、中国産の「モデル3」は年内にも納車が開始される。テスラ社によると、中国産テスラは輸入車と比べ価格も約3分の1安くなり、販売価格も30万元以下になると見られ、上海蔚来汽車(NIO)といった新規参入の国産電気自動車メーカーにとっても大きな衝撃をもたらすことになるだろう。

中国の新エネルギー車市場は政府による補助金の影響も大きく、6月以降補助金が減少したことにより新エネルギー自動車の販売も3か月間連続で減少し、9月は34%も減少した。従来の自動車会社が新エネルギー車分野を拡大しており、国内メーカーのシェアも引き続き圧迫されている。テスラが中国で生産を開始すれば、新エネルギー車市場はより激しい戦いに巻き込まれることになるだろう。

解説:

近年、新エネルギー車企業は政府の補助金の恩恵を受け、資本が増強されたことにより、急速な発展を遂げてきた。ところが補助金が徐々に減少し、従来の自動車大手が新しいエネルギー市場に乗り込んで来たため、業界競争がさらに激化しており、シェアの再編成が始まっている。さらに、テスラの自動車製造のサプライチェーンでは中国国内サプライヤーが採用されたことで、製造コストの大幅な削減に成功した。結果として国内市場はさらに縮小し、間もなく業界再編が始まることになる。将来的には中小の新エネルギー自動車企業は早々に撤退を余儀なくされるだろう。

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