トレンドとなった高齢化、中国、高齢化全面対応の計画を発表

進む高齢化に対応するための国家戦略として、近日、国務院は「国の積極的な高齢化対応の中長期計画」を通達した。「計画」は最長で2050年までの高齢化対応の戦略・方法を明確にしている。健全な政府と社会が協力した高齢者福祉施設を建設し、出生率と生まれた赤ちゃんの質を向上させ、科学技術の実力を強化して新人口特需を狙うと強調している。

中国がこれまで推進してきた計画生育政策下の「一人っ子」政策によって、中国社会の高齢化が早期に到来した。20世紀末に高齢化社会へ突入して以来、高齢者人口は増え続け、2018年の高齢化率は17.9%に達する。近年「二人っ子政策」が全面開放されたが、社会成熟度と養育費の圧力下で、出生率の伸びは依然として乏しい。

解説:

従来の高齢化問題を解決するための考え方は、計画生育政策を開放することによって出産を奨励することであったが、低出生率の背景には、社会構造上の問題、養育費・教育費・住宅購入費がかさむことから中国の若者が子沢山の家庭を望まなくなったことがあった。この度の計画は、一方で社会福祉制度とサービス施設を確保することで高齢者向けの社会サービスを可能にする、もう一方で若年層向けに包括的な社会的養育保障サービスを完備することで高齢者人口をこれ以上増やさない、という考えからできている。

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