紫禁城完成600周年、「スマート故宮」で中国文化のデジタル化

2020年、中国で最も重要な博物館の一つ――故宮博物館がある紫禁城は600歳の誕生日を迎える。近日、故宮博物館の元館長の単霽翔氏は、故宮は5G技術の導入により「スマート故宮」を作り上げ、故宮の収蔵品と環境を現代科学技術という手段により表現すると表明した。

統計によると、故宮は毎年延べ約1,800万人の観光客を受け入れており、世界で見学者数が最も多い博物館だ。「スマート故宮」を作り上げることで、一方では故宮の文化的機能がより広範に発揮され、他方では故宮と観光客との間の双方向的コミュニケーションの促進が可能となる。なかでも、「文物を活かす」ことがスマート故宮構築の重要な目標だ。3D表現、音声・動画との融合などといった方法もその範囲内に入っている。

解説:

「スマート故宮」は従来型博物館の社会的ニーズへの適応であり、職責の果たし方の変化の現れでもある。スマート故宮は、故宮の文化クリエイティブ製品のように、特に青年層から歓迎されている。スマート故宮の重要な長所は、博物館と観光客との公式のコミュニケーションチャンネルを構築できることにある。これは従来型博物館に対し、さらなるモデルチェンジを行う上での基礎となる考え方を提供するものだ。これはスマート故宮がユーザー中心でなければならず、ネット版故宮百科事典となってはならないことを意味するものでもある。

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