国鉄約100倍の赤字縮小 鉄道の事業化が基軸に

中国国家鉄路集団有限公司(国鉄集団)(CHINA RAILWAY)が近日発表した第3四半期報告書によれば、その前年第3四半期の税引後利益がマイナス1,700万元で、史上最も好調であった。(2017年の同期損失額は11億4,000万元)

前年第3四半期における国鉄集団の売上高は同期比4.17%増の8,100億6,600万元で、旅客輸送の売上と増え幅は貨物輸送を上回った。売上高は増加したが、全体の増え幅は前々年同期比でいずれも縮小すると共に、総負債は5億4,100万元で最高額を更新し、負債比率は65.52%に達した。関係者は、京滬高速鉄道が株式制による投資と一部業務を外注する方法で財務諸表の評価と経営効率を高め、上場を果たしたのを見倣い、国鉄集団がこのモデルを大いに普及させることで負担は軽減すると考える。

解説:

鉄道ネットワークは中国物流交通の中央幹線であり、インフラ施設への投資額は巨大であることから、国が資本を管理し、負債性が強く、かつ過大な商業的価値を求めない。ただし、市場経済システムを重視した企業として、鉄道資産の運用効率を高めることが近年、国鉄集団経営改革の重点となっている。次の段階で、体制改革の推進、戦略的なパートナーシップの構築と業務再編、資本市場へのアプローチを鉄道業界における旬の話題とする、この3つを実施する予定だ。

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