サムスンが最後の中国工場を閉鎖、国産スマホが業界を牽引

サムスン電子(Samsung)は10月2日、中国でのスマートフォン生産を既に停止していると発表した。これはサムスンが広東省恵州にある中国最後の工場も操業を停止し、閉鎖したことを意味する。

サムスン製スマートフォンは近年中国国内市場での売れ行きが伸びず、中国工場としては受注量が不十分だった。また、中国工場はコストが高く中国以外の地域からの発注を受けることができないため、中国工場の立場は苦しいものとなっていた。去年12月、サムスンは天津のスマートフォン工場を閉鎖した。恵州サムスン電子は1992年にサムスンが中国で最初に設立した工場のうちのひとつだが、世界のスマートフォン市場の現状を鑑み、生産と運営の効率化のために恵州工場の生産停止はやむを得ない決断だった。

解説:

ソニーやLGが中国市場で挫折を味わうにつれ、サムスンも同様に売り上げの不調に直面した。国産スマートフォンブランドの台頭が、サムスンのような世界的スマートフォン大手に大きな圧力をもたらすようになったのだ。近年は低価格帯の国産ブランドが先に市場を席巻し、その後高価格帯のハイエンド製品を発売することで評価を獲得している。全体的に見ると、我が国の独自ブランドのスマートフォンは業界の「追う者」から「リーダー」へと変貌を遂げた。

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