長沙のレストランにレッドドット賞 文化で創る地元人気スポット

2019年レッドドット・デザイン賞の授賞式がこのほどコンツェルトハウス・ベルリンで開催され、長沙の有名なレストラン文和友が2019年度最優秀デザイン賞「ベスト・オブ・ザ・ベスト」を受賞した。レッドドット・デザイン賞は世界最大、そして最も影響力のあるデザインコンテストの一つであり、今年は参加作品合計8,600点が集まったとのことだ。

文和友はこれまでのような意味でのレストランではなく、長沙の古い居住区を再現したものだ。文和友の入口は市場になっていて、道端に置かれたゲーム機と雑貨店を通り過ぎて、階段に沿って二階に上がれば食事場所だ。文和友では食事場所以外にも美術館が設けられ、オフラインでの展示とイベントが定期的に開催されている。文和友は大繁盛で、ピーク時にはレストランの入場整理番号発行が2万枚に達することもある。

解説:

文和友の創業以来のポジショニングは、単に飲食業であるだけでなく、地元の庶民文化を発掘することで文化企業となる、というものだ。文和友では、長沙の特色ある軽食すべてと伝統的で庶民的な食事風景とを勢揃いさせることで極めて高い人気を得ており、今や地元のランドマークとなっている。今、中国の都市飲食業の多くは従来型の飲食業から体験型サービスへのアップグレードの途上にあり、地元の風景を取り入れることにより多くの観光客を引きつけることで、自社ビジネスと地元文化の創造に生かそうとしている。

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