各地でライトアップ、夜間イベントでナイトカルチャーが発展

北京、上海、青島などの主要都市で、ナイトカルチャーの魅力と影響力を高めるための様々な取り組みが始まっている。中でも、ライトアップとエンターテイメントパフォーマンスは人気だ。北京では、鳥の巣(北京国家体育場)や中国世界貿易センターなどのランドマークでライトアップが始まっている。さらにコンサートや夜間漫才ショーなどの文化活動が多くの観光客を引き寄せている。

中国政府は北京、成都、および他の都市で、「夜の経済」発展を支持する文書を明確に発行している。経済効果は2,000億元を超えると推定されている。ナイトカルチャーの出現と発展は、中心となる消費者層の消費動向が変化していることの現れだ。若者は夜間へのイベントへのニーズが高く、ナイトカルチャーに対するニーズも多様化している。仲間たちと仕事後にリラックスすることが、主なニーズとなっている。

解説:

1970年代や1980年代生まれの世代と比較すると、1990年代以降の若者はさまざまなライフスタイルを追求しており、ナイトライフ追及もその一つ。「ナイトカルチャー」流行の背後には、仕事のストレスの増加、仕事の要求レベルも前の世代に比べても高くなっているという現実がある。仕事で疲弊している若者にとってのストレスのはけ口となっているのがナイトカルチャーであり、こうしたライフスタイルはこれまでの価値観とは変化してきている。ナイトカルチャーは仕事からの解放やストレス解消の発露であり、政府主導の文化的な側面や社会秩序も実現している。

© 有株式会社