イギリスの高級百貨店が会員クラブの組織形態で中国に進出、ハイエンド消費者をターゲットに

イギリス・ロンドンの高級百貨店ハロッズ(HARRODS)は先日、2020年に上海市浦東に長期会員クラブを開設すると発表した。ハロッズがロンドン以外の地域で個人向けショッピングサービスを展開することは初めてのことであり、中国大陸では永久的なサービス空間を創造する。ハロッズの社長は中国のハイエンド(高級)・ぜいたく品市場をターゲットとし、若い消費者層が特に潜在力を持っているとの考えを示した。

ここ10年間、ハロッズは水面下で中国市場に探りを入れ、何度もイベントを行ったり、ポップアップストアを出したりしている。中国人顧客のロンドン・ハロッズでの消費額は2017年からイギリス人顧客を超え、中国は1国でハロッズの最大顧客層となっている。

解説:

データによれば、2019年中国人消費者の世界個人ぜいたく品市場の持続的成長への寄与率は90%に達し、消費額は世界個人ぜいたく品消費額の総額の35%を占めている。政策支援、人民元の下落および国内外のぜいたく品価格の差が縮まるなどの原因から、中国の海外旅行者の消費力が国内に移り始めている。ハイエンド消費が中国に回帰する傾向の中、ハロッズの中国出店の狙いは、中国市場をさらに開拓し、中国人消費者を獲得することにある。

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