赤マテ貝 伝統漁法「突き漁」最盛期 針尾瀬戸

漁具にびっしりと刺さった赤マテ貝=針尾瀬戸

 佐世保湾と大村湾をつなぐ針尾瀬戸で、海底に針を突き刺して赤マテ貝をとる伝統漁法「突き漁」がピークを迎えている。4月まで続く。
 針尾漁協によると、濃い甘みが凝縮された希少な二枚貝で、海水がきれいで潮流の速い砂地に生息。2月から5月にかけて水揚げされる。漁法は1955年ごろ、香川県から伝わったという。ロープとつなげた長さ約90センチの針約100本を海底に沈め、20分ほど上下させて貝を突き刺す。この動作を1日に10回ほど繰り返す。
 約30年間漁をしている原田英雄さん(53)=佐世保市針尾西町=は「たくさんとれ始めると、春を感じる。ボイルして酢みそで食べたり、炭火やホットプレートで焼いたりするのがお薦め」と話した。

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