北京の女性、戸籍取得可能と称し300万元を詐取、懲役14年の判決

このほど、北京である詐欺事件の判決が下った。今年43歳の孫某は、軍事学校入学、北京戸籍取得などを手伝えると称し、10件の詐欺を行い、被害額は346万元に達した。孫某は、被害額の巨額さにより、海淀法院で懲役14年の一審判決が下された。

海淀検察院の告発によれば、孫某は、2011年6月~8月、2012年12月~2013年3月において、某軍事学院への入学を手伝えると称し、被害者からそれぞれ相次いで35万元、50万元を騙し取った。孫某は、2011年11月~12月、さらに北京戸籍の手続を手伝えると偽り、あいついで53万元を騙し取った。孫某の詐欺の手段は主にインターネットサイトでの書き込みによるもので、詐欺手口に真実味を持たせるため、息子を警官になりすまさせて被害者を信用させ続けていたという。

解説:

中国は典型的なコネ社会で、問題に突き当たったとき人脈を使って解決策を求める人が多い。そのため、一部の犯罪者はこの心理を利用して、人脈によってなにがしかの難題の解決を手伝えると称して仲介料を取る。北京の定住手続は複雑で、他地方の人が北京に定住するには多くの条件を満たさなければならない。そして定住できなければ、住宅の購入制限などの問題に直面することになる。そのため北京での戸籍問題の解決は一定の「底堅い需要」ともなっている。

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