ショート動画が中断の危機 セルフメディアが壊滅的な被害

新型コロナウイルスの影響を受け、中国のショート動画配信者の多くが中止の危機に追い込まれている。一部配信者は春節前に準備した動画コンテンツのエンターテインメント性が強すぎ、現在の状況には不適切であるとしている。また、今回の新型コロナウイルスの広がりによって、多くの配信者は動画撮影をすることができない。マルチチャンネルネットワーク(MCN)も、期日通りにオフラインでの業務が再開できないため、動画制作のプロセスを簡略化し、これによりコンテンツのクオリティーも低下している。

春節以来、オフラインの小売り、映画、観光などの業界の広告の投入は基本的に一時中止状態にあり、広告の請負業者であるセルフメディアとMCNは多くの受注を失ったことになる。現行の広告提携も、動画コンテンツが現在の世論とは相いれないとの理由で先延ばしにされている。

解説:

現在の厳しい市場状況によって、一部のショート動画配信者とMCNは淘汰されるだろう。一部のショート動画配信者と関連業者はライブ形式へ変更して救済措置をとっている。ニューメディア業態において、ライブ配信はまん延する感染症の影響を受けにくく、巨大なアクセス件数の潜在力を有しているため、ECのライブ販売、ブランドPRなどの形でビジネス化することは可能である。新型コロナウイルスの終息後、業界が回復すれば、広告業界は報復的な成長期を迎え、ショート動画のライブ業界市場はこれまでどおり右肩上がりになる。

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