中国家電大手格力2月収益なし 医療設備業界へ進出 10億元を投資

中国家電大手のトップ企業格力(GREE)はこのほど、同社の2月の売上高は新型コロナウイルスの感染拡大を受け大幅に落ち込み、収益はほぼゼロであったが、今後の経営には楽観的であると明かした。

同社は2月10日から業務を再開しており、武漢火神山、雷神山病院に同社傘下の新製品の空調を寄贈。このほか、2,000万元の巨額を投じ子会社格健医療(GREE HEALTH)を設立、主にマスク、ゴーグル、サーモグラフィー体温計など医療機器製品を生産しており、10億元を投じ医療設備業界に重きを置くと表明した。同社はまた、新型コロナウイルスを殺菌する空気清浄器を販売予定で、販売価格は1万2,000元となることも発表した。

解説:

中国家電業界のリーディングカンパニーである格力傘下の業務は100か国余りの国と地域に及んでいる。新型コロナウイルスが世界的に感染拡大する中で、同社の生産販売は激減、株式も下落し続けた。中国の医療設備の市場規模は前年比20%増の成長となったが、現在は輸入依存度が高く、核心技術の国産化代替の需要が顕著である。同社は感染拡大から中国国内の医療設備市場の弱点に気づき、関連市場の配置を積極的に行った。しかし高額な研究投入は同社の現金フローにとっては厳しいものとなっている。

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