シンガポールにおける新型コロナウィルスの影響
新型コロナウィルスの蔓延により、世界中で様々な影響が出ています。
国自体のロックダウンや外出禁止など、政策は様々ですが、そのような状況下でどのように生活していくのか不安に思う人も多いかと思います。
他国の状況を知ることで、自分たちの今の状況を客観的に見る機会になったり、何か学ぶことがあるかもしれません。
そこで、今回は私が暮らすシンガポールにおける、新型コロナウィルスの生活への影響とシンガポールで行われている対策をお伝えします。
シンガポールへの入国の制限による影響
3月30日時点でシンガポールは、旅行者などの短期滞在者の入国・乗り継ぎが禁じられています。居住者が国外に出ることは禁じられていないものの、シンガポールに再入国した際には14日間の自宅待機措置が課せられます。自宅待機中も電話やショートメール、自宅訪問を通しての居場所管理が徹底されています。
さらに長期滞在ビザの保有者については、国外に出た場合、事前の再入国許可を取得することが義務付けられました。
これらのあらゆる対策に違反した場合の罰則は厳しく、ビザの剥奪や24時間以内の国外退去命令を受けた例もあります。
実質シンガポール国外に出ることが非常に難しい状況となった今、地理的特権であった近隣諸国への気軽な海外渡航を我慢することはもちろん、日本への帰省予定も立たなくなりました。
オフィスや会社生活への影響
シンガポールでは、早い段階の2月中旬頃から、あらゆる企業で自宅勤務が始まっていました。
私の勤務する会社でも、トライアルで始めた一日ずつ交代の自宅勤務制度が、そのまま続いて6週間が過ぎようとしています。
同時に、海外出張も全て中止。周辺国がそれぞれの方法で規制を施している為、出張そのものを一律禁止にした企業は多いようです。
社内や取引先との会議はオンラインに変わり、人があまり外に出なくなりました。
自宅勤務も併せて、オフィス街には人が減っている印象です。通常、お昼時には満席で混み合うフードコートも、最近では楽に座席を見つけられるようになりました。
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買占め問題も!日常生活への影響
2月上旬、国の感染症に対する警戒レベルの引き上げにより、日用品の買占めが起きました。
私自身もトイレットペーパーの品薄な状況に非常に困りましたが、その後、首相による「品物の供給は十分にありますから、落ち着いて行動をしてください」という声明もあり、混乱はほどなくして落ち着きました。
濃厚接触の機会を減らそうと、レストランやフードコートでの座席間隔を広げる対策が取られており、持ち帰りも推奨されています。上記の写真は、テープを張った座席での飲食を禁止するものです。
バーやカラオケ、映画館等の営業も4月30日までは閉鎖。会社や学校外での10人を超える集会も禁止となり、週末の楽しみであったBBQやピクニックをする賑やかな光景は見られなくなることでしょう。
スピーディ且つ革新的な対応のシンガポール
シンガポールはコロナウィルス流行の当初、世界でも発症者が多い国でした。感染者増大を防ぐために、オフィスビルでの検温やハンドサニタイザーの設置等、国をあげての予防措置が早くから施されていたように思います。
特徴的なのは、最先端のテクノロジーを今回の新型コロナウィルス対策として導入しているところです。
政府は「WhatsApp」というSNSへのアカウント登録を推奨していて、登録さえしておけば随時最新情報を受取ることが出来ます。また、濃厚接触者を特定するのに役立つ追跡アプリも世界に先駆けて発表するなど、シンガポールが国家事業として重点的に取り組んでいたテクノロジーの活躍には目を見張ります。
また、国のリーダー達のスピーチから「皆の力を合わせて乗り越えよう」という意志が強く伝わったことで、国民の意識がひとつになったことも大きかったと感じます。
私も現在この国に住んでいる以上、一刻も早い終息のために行動をしようと思うばかりです。
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