ラジオ「溶岩ドームのおはなし」 4月から復興事務所とFMしまばら  雲仙・普賢岳噴火 11月で30年

「溶岩ドームのおはなし」の収録に臨む西島専門官=島原市、FMしまばら(国土交通省雲仙復興事務所提供)

 雲仙・普賢岳が噴煙を上げてから11月で30年になるのを前に、国土交通省雲仙復興事務所と島原市のコミュニティーFMラジオ局、FMしまばらが4月から、崩壊の可能性が残る溶岩ドーム「平成新山」の状況や避難方法などの情報を発信する「溶岩ドームのおはなし」の放送を始める。
 記憶の風化が進む中、適切な避難を周知するのが狙い。昨年11月の防災訓練で、双方の担当者が情報のやりとりや連携を話し合ったことがきっかけで実現した。
 放送は6月まで各1テーマで4月は「溶岩ドームについて」。同事務所砂防課の西島純一郎専門官(48)が24日、収録した。
 西島専門官は、溶岩ドームが約23年間で、島原市側に約1.3メートル沈んでいると指摘し「例えるなら、砂山の上に大きな石が載っているだけの状態」と説明。避難が必要な際は「山に対して横方向に逃げることが大切」とし「土煙や振動など、少しでも普段と違うと感じたらすぐに行動を」と呼び掛けた。
 毎週火曜午前8時からの5分間でワイド番組の1コーナーとして放送する。再放送は木曜午後5時。翌月第1月曜午前9時半から一括再放送する。周波数は88.4メガヘルツ。島原市周辺のほか、パソコンやスマートフォンでも聴くことができる。

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