ザキヤマのアドリブさく裂コントに角田晃広が振り回される!?「東京03の好きにさせるかッ!」
実力派お笑いトリオ・東京03(飯塚悟志、豊本明長、角田晃広)が、ゲストと共にラジオコントを行う「東京03の好きにさせるかッ!」(NHKラジオ第1)がレギュラー2年目に突入! 新年度の1発目は、東京03とは旧知の仲のアンタッチャブル・山崎弘也さんが4月2日に登場。読み合わせの時から和気あいあいとした雰囲気で、収録冒頭のフリートークは過去最長の長さでした。また、コント「適当な魔人」でも、山崎さんならではのアドリブが連発。そんな自由度の高い山崎さんと東京03のお三方に収録エピソードを語ってもらいました!
── お疲れさまでした! 仲の良さが伝わってくる収録でしたが、ラジオコントを4人でやっていかがでしたか?
飯塚「2018年にみんなでやったライブ『FROLIC A HOLIC』を思い出してやっていました。今回のネタを書いてくれたオークラのコントは、山崎の自由度が高くて楽しかったです」
山崎「その割には台本の仕上がりが遅かったよね。待てど暮らせど台本が来なくて…」
飯塚「そうだよね。昨日の深夜に台本が来たもんね」
山崎「でも、ラジオは台本を見ていいからね! 舞台だと覚えなきゃいけないからね」
豊本「そんなこと言って、台本に書いてないことをたくさん言ってたじゃん!」
山崎「え? 声だけだからどうにかなるんじゃないかと思って…(笑)」
豊本「僕は、コントの中で『山崎は何を言うんだろう?』と楽しみでした」
角田「ライブはお客さんの前だから長くなるのは分かるけど、ラジオは声だけだし、もうちょっと短く収まるかなと思っていたけど…。やっぱり長いんだなって(笑)」
── コント「適当な魔人」では、適当な魔人役である山崎さんに、真面目な会社員役の角田さんが操られる役でしたね。
角田「ネタと関係のない要素が急に出てきて、ムチャぶりをしてくるわけですから…」
飯塚「でも、ちゃんと音声で伝わるラジオ用のアドリブだったじゃん」
角田「確かにそうでしたね。私は言われたことをやるだけなんで(笑)」
山崎「楽しくやらせていただきましたが、東京03の『山崎が自由にやるんだろ?』と思っている雰囲気も最近ちょっと嫌だなと。『自由にやるんだろ?』と言われた時点で自由じゃないですから。今度やる時は、逆に何も言わないでおこうかと。そうやって困らせていこうかなと」
飯塚「え? 困らせたいの?」
山崎「東京03を困らせたいんですよ。それを生きがいに頑張っていますから」
飯塚「なんでだよ! 面白いことをしたいんじゃないの?」
山崎「東京03はどんなことがあっても自力でどうにかしちゃうから、無言にさせるのが僕の夢です。『うわー、もう無理だ!』ってフリーズさせるところまで追い込んだら、僕の勝ちということでね」
飯塚「いやいや。何の勝負してるんだよ!」
山崎「それはもう、永遠のテーマです。今日もダメでした」
── 山崎さんならではのアドリブがとても楽しいコントでしたが、読み合わせの時にアドリブはなかったですよね? その後にアドリブを考えられたんですか?
山崎「単純に自分のところしか見ないから、どういう流れか分からなくて…」
角田「ちゃんと見てないんですよ!」
飯塚「自分のところ以外を読ませたのね!」
山崎「『読ませた』って聞こえがよくないじゃないですか。ウオーミングアップですよ」
飯塚「珍しく練習しようって言いだしたなと思ったんだよね。確認だったんだ!」
山崎「違う、違う。みんながしゃべっていることで情景が浮かんでくるからさ」
飯塚「うそつけ(笑)」
山崎「最初は僕もちゃんと台本通りにやろうと思ってましたよ」
── では、コントの最中に思い浮かんできたということですか?
山崎「思い浮かんできたというか、こんなに楽しいんだったら、もうちょい続けたいなと思って。何かを言わないと終わっちゃうと思って…」
飯塚「そういうことで!?」
山崎「飲み会の最後に新しいテーマを振ってくる人いるでしょ? そういうことです。帰りたくないというか。もうちょい続けたいという気持ちが、もしかしたらどこかに眠っていて出てきちゃったんですかね」
飯塚「そういうことだったんだ!」
── 角田さんは山崎さんのアドリブに全て対応していましたが、演じてみてどうでしたか?
角田「役としては笑わないでやるべきだと分かっているんですけど、初めて聞くから『何、それ?』と思いながらやっていました。コント上は笑わない方が本当はいいんですけど、失笑しちゃいました」
豊本「あははは」
── ほかにも読み合わせの時に、豊本さんが“中東”のイントネーションを間違えたことに対して、角田さんが役になりきって間違いを訂正されていたのが印象的でした。
角田「そういうことじゃないです(笑)」
山崎「(角田さんは)とよもっちゃんの“中東”のイントネーションにちょっとイライラしたんですよ。でも、そのまま言うわけにいかないから、虎の威を借りる狐じゃないけど、役を借りて言ったんですよ」
飯塚「なるほどね。役を利用していたんだ!」
角田「それを言うのはやめてもらっていいかな(笑)」
飯塚「正解なの!?(笑)」
豊本「あははは」
山崎「最近、ここ(豊本&角田)のバチバチが多いんですよ。角田さんが解放されつつあって、いい意味でよかったなと。言い合うようになってきて、東京03がネクストステージに入ったんじゃないかと思います。ここから何か生み出されるような、嫌~な世界観みたいなのが出てくると思います」
豊本「嫌な気持ちで終わるの?」
一同「あははは」
山崎「前だったら、言い合ってないですからね。そこらへんは僕の中でハイライトでしたね」
── また、フリートークでは昔からよく知る仲だからこその面白い話が満載でした。昔からお互いの印象は変わりませんか?
山崎「飯塚さんがアンジャッシュの児嶋(一哉)さんとつるんでトガっているころは交流がなかったんです。本質的には変わってなくて、前からこんな感じです」
飯塚「黒歴史ですね。当時は児嶋さん派でした(笑)。あの頃は面白くて頼りになる人だったんですよ!」
山崎「当時はね」
飯塚「いつしか、ああなっちゃったけど(笑)」
一同「あははは」
山崎「キャラクター的には、児嶋さんも僕もお恥ずかしい話、元々はジャックナイフのようにトガっていきたいみたいな感じではありましたけど…(笑)。でもみんなでしゃべっている時にはトガっていることはなかったですね。人力舎はおのおのがライバルだっていう事務所じゃないんです。切磋琢磨というより傷のなめ合いっていった方が早いよね」
飯塚「まあね。悪い意味で言うと、そうかもしれない。フリートークで山崎が言ってたけど、根底に愛があるんですよ(笑)」
── “おふざけ”のイメージが強い山崎さんですが、自宅を出た瞬間から“おふざけモード”になるんですか?
山崎「ふざけられる対象がいない時にはふざけてないですよ」
飯塚「そりゃそうだ。一人でふざけていたら怖いよ(笑)」
山崎「家では、奥さんや子どもとワイワイやってます。でも、どっちかといったらツッコミになっちゃいますね。基本的に子どもはツッコんでくれないから。でも分かりやすいボケにはツッコんでくれるんです。この間、顔を見ずに後ろを向いて娘に話しかけたら、『パパ~、こっち』とツッコまれたので、心の中で『よしよし』と」
飯塚「家で何やってるの?」
山崎「飯塚悟志を超えられるようなツッコミを…」
飯塚「育成してるの?」
山崎「育成してますよ。違うことにはちゃんと注意をしてくれますね。逆に娘が後ろを向いて話しかける時もあります」
飯塚「ザキヤマを育成しちゃってるじゃん(笑)」
山崎「どっちがボケるかって。子どもはそういうのが好きですから。子どもと波長は合いますね」
飯塚「とんでもない子どもになりそうだね。末恐ろしい」
── さらに、フリートークでは山崎さんが几帳面だというエピソードが出てきて意外でした。
飯塚「意外にそうなんですよ。神経質というか…」
山崎「几帳面はまだいいけど、神経質って!」
一同「あははは」
飯塚「ちゃんとしてるよね」
角田「してる。整理整頓をしっかりしてるし、奇麗好きだし」
飯塚「本当に、奇麗好き」
── 普段見せないようにしてるんですか?
山崎「そんなことはないですけど、改めて奇麗好きと言われると恥ずかしいですね」
飯塚「そのイメージがない方にはギャップですよね」
豊本「(テーブルの上にある)NHKの入館証のひもをすごく丁寧に巻いてるし…」
山崎「この仕上がり?(笑)。几帳面じゃないよ! 面倒くさいって、なんだっていいやって思いながらやってますよ」
飯塚「口調と手つきが合ってないのよ(笑)」
山崎「マスクの口をつける方が机に付かないように上に向けてるっていうのも、言うのやめてよ~」
── (笑)。ありがとうございました!
東京03のお三方に几帳面さをバラされて、少し照れくさそうにしている山崎さんがなんだかキュートでした。番組では、飯塚さんが山崎さんを呼び込む時にまさかの言い間違えてしまうことから、怒濤のいじりが始まり、思った以上に冒頭のトークが長くなってしまいます。そして、コント「適当な魔人」では、何事にも融通が利かない会社員・角田(角田)が、バーの店員(豊本)からもらったどんな人でも適当になれるランプをこすります。すると中から出てきた適当な魔人(山崎)に操られてしまい…。また、フリートークでは「ザキヤマ流 ぐいぐい術」というテーマで話を展開。「山崎さんによる飯塚さん拉致事件」や「角田さん1カ月納豆生活」など、それぞれが山崎さんに振り回されたエピソードを楽しそうに話されているので、そちらもお楽しみに!
【番組情報】
「東京03の好きにさせるかッ!」
NHKラジオ第1
木曜 午後8:05~8:55
※4月2日放送/ゲスト:山崎弘也(アンタッチャブル)
NHK担当 K・H