美団 クラウド市場競争で惨敗 マタイ効果で外部向けサービス放棄へ

中国現地生活サービスプラットフォームの美団(MEITUAN)はこのほど、業務調整を理由に、傘下のクラウドコンピューティング業務の美団雲が2020年5月31日よりユーザーサービス、サポートを中止し、資源回収を行うと発表した。美団は2012年より個人向けクラウドサービスを行っており、当初は外食デリバリーなどの業務ニーズを満たすものであったが、徐々に対外向けの運営に変わり子会社化していた。2017年、美団はクラウド能力の全面的な開放を戦略目標として位置付けた。

関連データによると、2019年、中国のクラウドインフラサービスの市場規模は107億ドル、そのうち、阿里雲(ALI)、騰訊雲(TENCENT)が市場の63.4%を占め、美団雲は市場シェアがあるかないかのような微妙な位置にあった。

解説:

ここ数年、中国の第一線のインターネット企業が次々とクラウド業務を加速させており、良好な技術サポートの下、阿里雲、騰訊雲、百度雲(BAIDU)、Huawei Cloud(HUAWEI)がしだいにビジネス化を加速し、業界ではマタイ効果が顕著であった。美団はしっかりとした実力がなかったため、クラウドコンピューティング業務が市場規模を形成できないままであった。また、科学研究への投入も同社の収益にとってはかなりの挑戦だ。このような背景において、美団はこの市場からの撤退を決断した。

© 有株式会社