淡い霧のような片腕の特異銀河「NGC 4618」

【今日の天体紹介:棒渦巻銀河 NGC 4618】

ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた「NGC 4618」は、1781年に天王星を発見したドイツ出身の天文学者ウィリアム・ハーシェルによって、1787年4月9日に発見された棒渦巻銀河です。

NGC 4618は、天の川銀河の約3分の2の大きさを持っており、銀河の中心から1本の腕が伸びる特殊な形状をしています。これは、近くに存在するNGC 4625など、2つ以上の銀河との相互作用による影響と考えられています。相互作用による歪んだ形の銀河として、ホルトン・アープによる特異銀河の天体カタログ「アープ・アトラス」に「Arp 23」として収録されています。

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の広視野カメラ3「WFC3」と掃天観測用高性能カメラ「ACS」で撮影したデータを合成したもので、2020年3月23日に公開されました。

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Credit: ESA/Hubble & NASA, I. Karachentsev
Source: HUBBLE / NASA

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