「自宅で和菓子楽しんで」 和菓子店、早くもかしわ餅登場

端午の節句に向けて和菓子店が販売を始めたかしわ餅=6日、横浜市中区

 5月5日の端午の節句に向け和菓子店にかしわ餅が並び始めた。桜餅からバトンタッチして売り場を切り替える店も多く、新緑の春が早くも訪れている。

 横浜市中区野毛町にある創業70年以上の老舗「もみぢ」は4月1日から販売開始。新型コロナウイルス禍を念頭に、店主の古瀬五助さん(71)は「ショーケースでの販売。安心して買いに来てもらえたら」と語る。

 同店は新型コロナの影響で自粛された花見の需要を逃し、桜餅の売り上げが例年から3割減に。先行きも不透明だが、古瀬さんは「遠方から来てくれるお得意さんもいる。おいしい和菓子を作り続けるだけ」と気丈だ。

 一口ほおばると塩味と甘味が口の中で混ざり、幸せな気分になれるかしわ餅。古瀬さんは「自由に外出できない分、静かにおうちで和菓子を楽しんで」と話す。

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