ペースメーカー着け 佐世保・愛宕山7000回登頂 田中和實さん「達成できて満足」

愛宕山の登頂7千回を達成した田中さん=佐世保市内

 佐世保市愛宕町の田中和實(かずみ)さん(78)が、「相浦富士」と親しまれている愛宕山(標高259メートル)への登頂7000回を達成した。昨年、心臓ペースメーカーを装着してからも元気に登山を継続。「無事達成できて満足感が大きい」と感慨もひとしおだ。
 准看護師だった田中さんは、人の健康を守る立場の自分がまず健康であらねばと、1991年から登り始めた。初めは月に1回、それが半月に1回、週に1回と増え、多いときは一日に3回登るように。
 昨年5月、不整脈の手術で心臓ペースメーカーを装着してからは、登山は多くて一日2回になったが、今年3月23日に7千回目の登頂を達成。山頂で登山仲間が甘酒やお菓子でお祝いをしてくれた。
 道中の草木や空の色は季節ごとに移り変わり、異なる魅力を見せるため、何度登っても飽きないという。「気付いた野花の名前を人に聞いたり辞典で調べたりしていたら、今ではだいぶ分かるようになった」とうれしそうに話す。
 「無理を承知で次は8千回登りたい」と田中さん。「山頂に到着したときの満足感がたまらない。今後は鳥のことを学びながら登りたい」と爽やかな笑顔を見せた。

© 株式会社長崎新聞社