こんなにもしっかりと、「聴かせる」グループだったんだ──今回、彼らのライヴをじっくりと目に耳にして、じんわりと感動してしまった。いつもテレビ番組のなかで細切れに編集し取り上げられている彼らのイメージよりもずっと、真摯に歌い上げる。なるほど、だからこそ間のトークのギャップが引き立っているのだ。うん、人気の理由もうなずける。そう実感できる作品だった。
2019年9月、中野サンプラザにて開催された「純烈コンサート~令和元年 最終決戦~」。昼夜2回の公演双方を収録した2枚組での発売となった。当日は前夜からの台風15号の影響で、都心も大変な荒れ模様だったが、揺れるペンライト、拍手の熱はそれを感じさせない盛り上がり。セットリストも楽しく、4人での息のあったハーモニーだけでなく、コンサート数日前に発売されたばかりの『純烈のハッピーバースデー』のカップリングとして発売されたメンバーそれぞれのソロ楽曲も初披露となった。
調和も個性も。純烈の魅力を余すことなく発揮した2公演。昼夜のテンションの違いを見比べてみるのもまた楽しい。
(日本クラウン・4818円+税)=玉木美企子