完成したフェイスシールド・ホルダーはスペインへ寄贈
この取り組みは、フォルクスワーゲングループやエアバス社をはじめ、約250社が含まれる3Dプリントネットワーク「Mobility Goes Additive」との合同多国籍イニシアチブの一環として実施するもの。開発された製品は、スペインへ寄贈するため、来週よりハンブルクからマドリッドへ、エアバスにより輸送される。
この業界横断的な取り組みは、スペイン当局からの要求に応えるためのもので、可能な限り多くのフェイスシールド・ホルダーを生産することを目標とし、フォルクスワーゲンの従業員は、できるだけ高レベルの衛生状態を確保するため、手袋とフェイスマスクを着用してホルダーを生産している。
生産部門責任者コメント
フォルクスワーゲングループ生産部門責任者のゲルド・ヴァルカーは、「私たちのチームは、これらの緊急に必要は部品をできるだけ早くつくるためにすでに全力で取り組んでいます。」とコメント。
これらの生産は、ウォルフスブルグやインゴルシュタットの大規模な3Dプリントセンターだけでなく、アウディ、ベントレー、ブガッティ、MANトラック&バス、ポルシェ、フォルクスワーゲン乗用車、フォルクスワーゲン商用車、フォルクスワーゲングループコンポーネント、フォルクスワーゲンモータースポーツなどの工場でも行われる。
フォルクスワーゲングループは現在、様々な工場で50台を超える3Dプリンターを使用しているが、このプロジェクトに使用するため、さらにプリンターを追加する方針だ。
フォルクスワーゲングループ傘下ブランドの取り組み
一方、フォルクスワーゲングループ傘下ブランドは、他の医療品を生産するために以下のように多くの取り組みを始めている。
フォルクスワーゲン・ナバラ(スペイン)
フォルクスワーゲン・ナバラは、すでに先週からフェイスシールドの生産を開始し、ナバラ州政府に約1000枚を収めた。
シュコダ
シュコダは、プラハ工科大学と協力し、再利用可能なFFP3マスクを製造するための3D プリントプロセスを開発。
チェコ保健省
チェコ保健省は現在、病院や医師、看護スタッフにマスクを配布。
ランボルギーニ
ランボルギーニは、ボローニャのサンタガタの生産施設の一部を改造して、サージカルマスクとプレキシガラス製の保護シールドを生産し、それをボローニャの病院に寄付する予定。
セアト
セアトは現在、正式な承認待ちではあるものの、マルトレルで組み立てられる人工呼吸器の製造や、様々なモデルのフェイスマスクの生産などを含むいくつかのイニシアチブに共同で取り組む。
フォルクスワーゲン南アフリカ
フォルクスワーゲン南アフリカもまた、公式の承認待ちではあるものの、マスクとフェイスシールドを生産。
さらに4000万ユーロ(約47億円)相当の医療用品を寄付
フォルクスワーゲンではすでに、ドイツの公衆衛生システムに数十万の医療用フェイスマスクを寄付。また、ドイツの医療制度の機能を維持する目的で、フェイスマスクや防護服など、医療センターや病院に総額約4000万ユーロ(約47億円)相当の医療用品を寄付することを決定した。