実験動物の生産や販売で知名度があった(株)日本医科学動物資材研究所が破産

 (株)日本医科学動物資材研究所(TSR企業コード:290143349、法人番号:5011601005092、練馬区春日町4-32-25、設立1965(昭和40)年8月16日、資本金7000万円、日柳政彦社長)は4月1日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
 破産管財人には町田健一弁護士(町田法律事務所、千代田区神田須田町1-10-1、電話03-5296-0555)が選任された。
 負債総額は7億7350万円(2018年6月期決算時点)。

 1949年の創業以来、医療、医薬試験用の実験動物の生産販売を専門に事業を拡大。埼玉県飯能市に自社所有の生産・飼育設備を持ちサル、ブタ、ウサギ、モルモット等の実験動物を取り扱っていた。製薬会社や大学、医療研究機関などに営業基盤を有し、ピークの2008年6月期は売上高12億2300万円をあげていた。
 しかし、研究開発費や設備投資などに伴う資金需要から金融債務が重荷となっていたほか、利幅が薄く低採算が続いていた。こうしたなか、2018年6月期は大口取引先からの受注減少や納品した実験用動物に品質上の問題が見つかったことなどから、売上高7億1700万円に減少し最終赤字を計上。
 以降も業況は回復せず取引先への未払いが発生し2019年10月、事業を停止して債務整理に入っていた。

© 株式会社東京商工リサーチ