原爆死没者追悼平和祈念館 入館者数 過去最多 19年度

2019年度の来館者数が過去最高となった国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館=長崎市、同館

 長崎市平野町の国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館は9日、2019年度の入館者数が過去最多だった18年度から8362人(6%)増え14万7467人だったことを明らかにした。近年の修学旅行向けのPR強化やローマ教皇来崎などが要因としている。
 同館は03年7月に開館。原爆死没者の名簿が安置され、被爆体験記の閲覧ができる。また、被爆体験の執筆補助も手掛けている。
 近年、修学旅行関係の説明会への参加などで広報活動を強化しており、19年度に平和集会のため同館の「追悼空間」を利用した県内外の小中学校、高校は411校約2万4千人と、18年度から60校約4600人増えた。
 19年度は隣接の長崎原爆資料館や、外国人向け情報紙での施設PRも始めた。
 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため2月29日から臨時休館が続いており、実質11カ月間で過去最多を記録した。同館は「新型コロナの影響がなければ15万人に到達していたと思う。20年度は見通せないが、コロナが収束したら、また足を運んでもらいたい」としている。

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