【新型コロナ】「今後どうなるか―」 買い物客行き交うも飲食店は少なく 横須賀市の中心街

11日から休業した店舗の奥では生鮮食品を扱う店に買い物客=横須賀市の三笠ビル商店街

 新型コロナウイルス特別措置法による緊急事態宣言を受け、神奈川県内で休業要請期間が始まった11日、横須賀市の中心街では、生鮮食品や日用品を求める買い物客が行き交う一方、休業を決めシャッターを閉める店も見られた。

 京急線横須賀中央駅近くの横須賀中央大通り。目抜き通りだが、パチンコ店や飲食店には、休業を知らせる紙が張られていた。近くの三笠ビル商店街でも約70店舗のうちインターネットカフェや喫茶店など10店舗ほどが休業。時間短縮で営業する飲食店も増えた。

 日中は生鮮食品や日用品を求める買い物客の姿が見られたが、「いつもとは違う客も多い」と同商店街で衣料品店を経営する男性(51)。地元以外からの来客ではないかと推測しつつ、「それでも通常の土日よりは少ない」と影響を実感していた。

 都内で休業要請となる可能性が取り沙汰された理美容店にも普段通り客が訪れた。座席の間隔を空けるなど感染予防対策をしているという美容室の女性経営者(70)は、「予約はたくさん入っているし、毎週シャンプーに来られる方もいる。簡単には休業はできない」と忙しそう。別の美容室を利用した女性(73)は「予約していたので、(休業になるか)気になっていた。髪が伸び、白髪も目立ってきたのでストレスだった。きれいになってよかった」と喜んでいた

 横須賀中央駅近くの老舗酒販店は、併設している立ち飲みの「角打ち」スペース臨時休業に。経営者の男性(65)は「飲む時はマスクをしないし、立ち飲みはお客さんと従業員の距離が近い」と継続を断念した。本業の酒販も「飲食店に客が少なく、宴会もキャンセル続き。4月に入り、目に見えて売り上げが落ちている。今後どうなるか」と不安を募らせた。

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