マツダは創立100周年を記念して、「100周年特別記念車」を期間限定販売します。4月3日から予約受注を開始し、2021年3月末を受注締め切りとしています。
これまでも販売台数を伸ばすために様々なタイプの「特別仕様車」が発売されましたが、今回のモデルは中身が凄い! その中から特にオススメのモデルも紹介します。
販売期間は約1年間
対応する車種はマツダで販売する登録乗用車全てです。ただし、MAZDA6のみ予約受注開始が5月以降、スズキからOEM供給される「フレア」シリーズの各車種は今回の記念車には該当しません。
初の四輪乗用車からインスパイア
「100周年記念車」の基本コンセプトとして、2トーンカラーがあります。1960年発売のマツダ初の四輪乗用車である「R360クーペ」に設定されれたものをモチーフとしています。昨今販売されているクルマの多くに2トーンルーフが採用されていますが、マツダは60年前に商品化しています。センスの良さや先見性があったのかもしれません。
1960年に発売されたR360クーペはマツダのクルマ作りの原点となった1台です
特別装備は全車共通で装着
前述したように、この記念車は登録乗用車全てに設定されており、ベース車に対して以下の特別装備が全モデル共通で追加されます。
具体的には
1.フロアマット(創立100周年記念バッジ付き)
2.ヘッドレスト(創立100周年スペシャルロゴ刻印)
3.フロアカーペット(バーガンディ)
4.キーフォブ(創立100周年スペシャルロゴ刻印&100周年専用化粧箱入り)
5.センターホイールキャップ(創立100周年スペシャルロゴ付)
6.創立100周年記念バッジ(フロントフェンダー部)
7.エクステリアカラー:スノーフレイクホワイトパールマイカ
8.ロードスターのみ、ソフトトップカラーがダークチェリー
となります。
また、創立100周年ロゴは、マツダの前身である東洋工業が誕生した際の“丸工マーク”と現在のブランドシンボルマークを掛け合わせたもの。わざわざこれを作成するほどの気合いの入れようです。
特別記念車のおすすめは?
ヘッドレストにも創立100周年のスペシャルロゴが刻印されます
特別記念車を俯瞰してみると、安全装備やオーディオ関係のアップデートが行われています。装備内容も車種ごとでかなり異なりますが、その中で最もおすすめしたいのが昨年発売された「MAZDA3」です。
MAZDA3は先日、2020年の「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」を受賞
1.5Lモデルは絶対にお買い得!
MAZDA3はファストバックとセダンが設定されており、パワートレーンに応じて特別記念車が設定されますが、その中でファストバックのみに設定されている「1.5Lモデル」に注目しました。
MAZDA3は新世代エンジンとして開発された「スカイアクティブX」や「クリーンディーゼル」などにスポットが当たりがちですが、実は1.5L車はコストパフォーマンスが高く、一定の人気を維持しています。
その中で唯一の弱点なのが、上位モデルのような先進安全装備や快適装備の一部がMOP(メーカーオプション)でも設定されていないことです。しかし、今回の「100周年特別記念車」にはそもそも設定が無いオプションを標準装備化しています。
怒濤の18アイテムを追加装備
1.5Lの特別記念車は、「15S touring」をベースに以下の装備をプラスしました。
基本的な先進安全装備は十分搭載されているMAZDA3でも、上位グレードとの装備差は発生します。特に1.5L車はそこが販売上ネックになっていたのも現実です。
BOSEオーディオが装着
この記念車には「これでもか!」とばかりの充実ぶり。特にオーディオに関してはMOP設定の無いBOSEサウンドシステムが標準装着されている点がポイントです。元々MAZDA3の純正オーディオはこれまでの概念を覆すほどの高音質でしたが、やはりBOSEとの差(システムだけでなく音作り、さらにブランド)は発生します。
15S系にはオプション設定すら無かった「BOSE」のオーディオシステムを装備します
要は「お金を払っても装着できない」というのが一番のストレスになるわけですが、このMAZDA3の1.5L特別記念車はそれを解決しました。
価格差を見るとベース車の231万5989円(FF)に対し、特別記念車は289万3869円(FF)とは57万7880円とそれなりの価格差があります。
しかし前述したようにそもそも設定の無いBOSEサウンドシステムは2L車で7万7000円、運転席10Wayパワーシートなどを含む「ドライビングポジションサポートパッケージ」の価格は6万6000円、など詳細に計算してもこの金額で装着するのは難しいのです。
特別装着されるレザーシートは10WAYの運転席電動調整機構付きです(写真は海外仕様車)
一つ残念なのが、特別記念車という位置づけからボディカラーが「スノーフレイクホワイトパールマイカ」のみしか無いこと。ただこのカラーもMOPで3万3000円ですからその点でも買い得感はかなり向上します。
最後にMAZDA3を求める顧客には「エンジンはそこまでこだわらないけど、このデザインが気に入った」という人もいます。実際の走りも十分な1.5L車が弱点だった「充実装備」を手に入れたことで販売だけでなく、将来のリセールバリューにも期待できます。
なお、車種ごとの発売時期は以下になります。
__MAZDA2、MAZDA3、CX\-3 2020年6月以降
CX-30、CX-5、CX-8、ROADSTER/ROADSTER RF 2020年7月以降
MAZDA6 2020年9月以降__