頑張れトークライブハウス 新宿ロフトプラスワンが無観客・有料配信 「雑然さや猥雑さがなくなるなんて本当にヘンだ」|プチ鹿島

新宿ロフトプラスワンンが入るビル。

4月4日の土曜に「時事ネタプラスワン」というトークライブをおこないました。

プチ鹿島、TABLOの久田将義編集長、畠山理仁さん、須田慎一郎さんの4名でおこなう名物ライブ。野次馬としての私が各界のスペシャリストに聞きたいという、私が嬉しいライブなのです。

前回は平成最後の夜に平成を振り返るというスペシャル企画で山崎拓さんをお招きした。平成政治史を体現してきたあのヤマタク「せんせい」です。”ひとり平成維震軍”と言っていい。

すでに政治家は引退していますが、まだまだ精力的なご様子でした。
乾杯の音頭をお願いすると「アホウ太郎に乾杯!」と力強くご発声。私の勘違いでなければ麻生太郎さんのことを言っていたのだと思います。

冗舌なヤマタクせんせいでしたが、かつての暴露本「せんせい」のことを尋ねると(野次馬なので本人が嫌がることもそりゃ聞きます)、ぴたっと口が閉まりました。さすが防衛族でした。

さて今回は冒頭に「緊急事態宣言は7日に出るのではないか」と須田さんが官邸まわりの声を聞いてきて報告。実際その通りになりました。配信を見ていたお客さんは覚えていると思います。

そう、今回の「時事ネタプラスワン」は無観客・有料配信という形式でした。

新宿ロフトプラスワンはコロナのせいでライブが次々に中止。ほかにも店舗を数多く持つグループだけに深刻な事態となっていました。

そこでお世話になっていた出演者たちが無観客・有料配信を始めました。私たちも「時事ネタプラスワン」を急遽開催したのです。

やってみて大きな利点はまず、東京以外に住んでいる方も「視聴」できて喜ばれたこと。噂や評判は知っていたけどライブだけをわざわざ東京に行って見るというのはなかなかできない。なのでやっと見れたと喜んでくれた方も。

こちらも席順の心配をしなくてもいいので(ライブの場合だとチケット購入が遅かった方はそこを気にされる方も当然いる)当日まで安心して告知できたこともよかった。

あと、お店的にはキャパ以上のお客さんが見てくれればライブより収益がよいことも利点。

しかしマイナスはなんといってもお客さんが目の前にいないこと。これは演者だけでなく店のスタッフも言ってました。活気あふれる満員の場内で仕事をしたいと。そんな日が早く帰ってきてほしいと。

ロフトプラスワンがガヤガヤしてないのはおかしい。もっと言えば雑然さや猥雑さがなくなるなんて本当にヘンだ。

しばらくは「無観客・有料配信」などの新しい見せ方・知恵で少しでもしのいでいくしかない。これが何かの変化のきっかけになる可能性もある。エンタメ方面はしぶとさを発揮していくしかない。そんなことを思った夜でした。(文◎プチ鹿島 連載『余計な下世話』)

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