メジャー史上最長試合は26イニング 両先発が完投

メジャーリーグ公式サイトのデービッド・アドラーは、イニング数を基準とした最長試合を特集する記事を公開した。メジャーリーグでは基本的に無制限で延長戦が行われるため、20イニングを超えるような「マラソン・ゲーム」も決して珍しくない。イニング数を基準としたメジャー史上最長試合は、1920年5月1日に行われたブルックリン・ロビンス(現ドジャース)対ボストン・ブレーブスの一戦で、26イニングを戦った末、1対1の引き分けで終了した(日没によりコールドゲーム)。

ロビンスがレオン・カドーア、ブレーブスがジョー・エシュガーの先発で始まった一戦は、5回表一死二塁からアイビー・オルソンのタイムリーでロビンスが先制。しかし、6回裏二死三塁の場面でトニー・ボーケルがタイムリーを放ち、ブレーブスが1対1の同点に追い付いた。

ブレーブスは9回裏に一死満塁のサヨナラ機を迎えたものの、チャーリー・ピックが併殺打に倒れて無得点。ロビンスも17回表に一死満塁のチャンスを作ったが、ラウディ・エリオットが併殺打に倒れ、得点できなかった。それ以降、走者が二塁へ進んだのは1度だけで、26回裏のブレーブスの攻撃が無得点に終わったところで日没によりコールドゲームが宣告された。

26イニングというメジャー史上最長試合となったこの一戦だが、試合時間はなんとわずか(?)3時間50分。カドーアは15安打1失点、エシュガーは9安打1失点でそれぞれ26イニングを投げ抜いた。ちなみに、球審を務めたバリー・マコーミックは試合後にステーキ店を予約しており、暗くなった球場で自身の片手を見たところ、それがハムに見えたため、この暗さでは試合が続行できないと判断してコールドゲームを宣告したという逸話が残っている。

21世紀に入ってからでは、2008年4月17日に行われたロッキーズ対パドレスの22イニングが最長となっている。この試合は、22回表にトロイ・トゥロウィツキーのタイムリー二塁打で勝ち越しに成功したロッキーズが2対1で勝利。当時パドレスに在籍していた井口資仁は「2番・二塁」でフル出場して9打席で7打数無安打2四球だった。

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