キャンセル相次ぐ温泉旅館 温泉ギフト券発行

新型コロナウイルスの深刻な影響を受けている三重県津市の温泉旅館では、休業も考えざるを得ない中、苦境を乗り越えようと収束後を見据えた取り組みを始めています。

洞窟の中での食事や温泉が楽しめる涼風荘。春休みには、大学のサークルの合宿や歓送迎会などの予約が入っていました。

しかし、感染拡大や外出自粛が求められ、予約はすべてキャンセルに。厳しい現状が続く中、パート従業員などの勤務日数を減らして対応しています。

涼風荘の伊藤真司代表取締役は「初めはすぐに収束するかと楽観的だったが、日が経つうちにキャンセルや新規のお客さんが入ってこなくなった。スタッフも守らないといけないので、この先休業も踏まえて考えている」と話します。

一方で、当面の苦境を乗り越えようと2年先まで使える前売りの宿泊券を販売しているほか、涼風荘をはじめ榊原温泉などを含む中伊勢温泉郷でも、感染の収束後に訪れてもらおうと、クラウドファンディングを活用した温泉ギフト券を発行することにしています。

伊藤さんは「今は自粛の暗いムードだが、この先には温泉に行けるという楽しみを持ってもらえるかなという気持ちで販売したい」と話していました。

© 三重テレビ放送